#3REPORT

「自分で切り開ける選手にならないと。」

text by : hidehiko yuasa
photo by : fukiko isomura

選手写真
vol.4
中川和之 (専修大学)
専修大学3年 #15
豊浦高校→専修大学に進学。
高校時代から双子の兄ー直之ーと共に活躍。
先日の李相栢杯で日本代表に選抜されチームを引っ張る活躍を見せる。大学界屈指の攻撃的なガードとして注目される。
  • インタビュー
  • 一問一答

先日の李相栢杯で韓国相手に大活躍、そしてアメリカにトライアウトを受けに行ったことを聞きつけ、彼を取材することにした。今まで日本代表に選ばれた経験も少なく、その才能が開花し始めた彼の真実に迫る。

リアル 「ではまずバスケットを始めたきっかけを教えてください。」
中川 「小学三年から始めました。9歳からですね。一番上の兄ちゃんの友達に誘われて始めました。普通の小学校の普通のミニバスのチームでしたよ。自分が入ったときは直(双子の兄)が『ミニバスなんてやるなよ』って言ったんですけど、断れないじゃないですかあ(笑)兄ちゃんの友達なんで。怖かったんですよ。学校の掃除の班が一緒で、自分が3年のときの6年生で班長だったんですよ。その人はそこそこバスケ上手かったんですよ。最初はやりたくなくて、だから最初の2ヶ月間は行かなかったんですよ。」
リアル 「2ケ月も行かなかったの?」
中川 「初日練習したらなんだかんだで、凄え面白くて、その日めちゃくちゃ面白かったのを今でもはっきりと覚えています。最高に面白くて、家、帰ってその事を話したら、その次の日から直がやるって言い出して一日おくれで二人で始めたんですよ。実際ミニバスが一番熱かったです。毎日バスケしてましたね。(実家が)農家なんですけど、田んぼの真ん中に木を立てて、鉄板にハリガネで網つくって、シュートしてましたよ。けど、一回入るとすぐに曲がっちゃうんですけどね(笑)」
リアル 「ミニバス時代はどんな時期でした?」
中川 「マジ真剣にやってましたから最後に負けたときは本当に泣きました。朝、学校行くじゃないですか、中休み、昼休み全部バスケやってました。いつも殴り合いのけんかになるぐらいに真剣勝負でやってました。そこで培われた部分てのは大きいですよ。夏休みとか、ライバル校にまけたときなんか、急に俺が監督し始めて(笑)家でみんな走らせたりして、それで練習したら勝ったりして。自分は何もやらなかったですけど(笑)。やらされたじゃなくて自分がやりまくったって感じでしたね。ミニバス時代は。」
リアル 「中学校に進学するわけですが中学校はバスケットを基準に選んだんですか?」
中川 「バスケで選んだとかではないです。」
リアル 「小学校から中学校に入って変わった点は?」
中川 「監督がめちゃくちゃ怖くて、練習は今までのバスケ人生で一番辛かったです。水飲んじゃだめとかで体育会系のりでしたね。パスアンドランとかそればっかやってました」
リアル 「そして豊浦高校に進学するわけですが。」
中川 「自然の流れで豊浦に行く事になってました。(笑)僕たちが入ったときはダラダラで、強い豊浦は忘れられた時期ですね。そこに僕達が入ってきたので力を入れ始めたときですよ。」
リアル 「高校時代はどうですか?」
中川 二年のときが一番強かったですね。国体のときは山形県倒して、ベスト8はいって、で次のウインターカップでも日大山形倒して、けど東山にまけちゃって。けどあの試合で僕の腕折れてたんですよ。靱帯切れてたんですよ。
(前の試合の)日大山形戦でやっちゃったみたいで。」
中川和之選手写真
リアル 「腕が折れてる状態でよくプレーできましたね。」
中川 「そのときの怪我ってのが色々な病院で見てもらったんですけど、なかなかはっきりしなくて、ある病院に行った時にやっと、骨が折れてるのと靱帯が切れてるのがわかったんですよ。だからその後4ヶ月ぐらい骨折れたままで練習とかでやってたんですよ。いまから考えるとありえないですよね。それで3年になってからメスをいれて、インターハイの県予選にぎりぎり間に合ったみたいな感じですかね。」
リアル 「高校時代で一番学んだことは何ですか?。」
中川 「戦術面などそう言った難しいセットプレイなどを学びましたかね。」
リアル 「そして専修大学に入学ですね。専修大学を選んだ理由とかは?」
中川 「最初は大学がどこが良いとか考えた事なかったですね。高校時代の指導者の方が、中原さんと知り合いだったみたいで、そいった部分で薦められたからですかね。あと兄弟二人で行ける大学でって感じでした。1部、2部とかも良くわかんなかったですし(笑)」
リアル 「専修大学のバスケは?」
中川 「大学では今まで経験した事のないことが経験できてますね。一年の時は試合とかでは突っ込無だけだったんですけど、そういう時はボールを浮かせばいいんだな、とかやりながら覚えました。体のあたりとかの必要性も感じました。入学時より10kgぐらい違いますよ。あと大学では教職とってます。高校の時の指導者の方との約束なんで。」
リアル 「筋肉つくとプレーやりやすかったりする?」
中川 「いや、自分では余り感じませんね。それより見た目の部分ってのがあると思いますすよ。細くてがりがりだとそれだけで認めてくれないような。そんな感じがします。ただ高校にもどってやると今までできなかった事がすんなりできる様になってたりします。」
中川和之選手写真
リアル 「先日の李相伯杯の日韓戦について聞かせてください。」
中川 「代表に選ばれたときは凄い嬉しかったですよ。今までいつも外から国際試合とか見ててみんなちぢこまってて本気でやってないような感じがして、もし僕を選んでくれたらガチンコやってやるって気はありました。」
リアル 「点取りに行く気満々だったんだね?」
中川 「正直最初はびびってたりしました。選ばれたら遠慮だけはしまいと思ってたので。外国のチームとやった経験あまりなかったから、外国の選手とやった経験はナイキキャンプとかでしかなかったですし、公式戦は初めてでした。みんなが見てて気持ち良いようにやりたいと思ってました。」
リアル 「やってみてどうだった?」
中川 「正直やる前はびびってた不安とか部分てのがあって、あたりとかも強いだろうし、吹っ飛ばされて怪我でもしたらどうしようかとか思ってたりしましたけど、やってみて当たりでも負けたとは思ってません。」
リアル 「日本が劣ってるとは思いませんでした?」
中川 「全然思いませんでしたよ。劣ってる部分は精神面だけだったと思います。シュート力とかは全然日本のほうが勝ってた思います。」
リアル 「日韓戦を終えて日本のバスケに足りないものはなにを感じましたか?」
中川 「インサイドの当たりや外角のシュート力ですかね。あとは一番は気持ちです。誰かにやらされるとかではなくみんなが自分でやってやるって気持ちになることですかね。きっとみんなは勝ちたいとか強い気持ちがあると思うんですけどあまり表に出せない部分があると思います。腹の中ではみんな絶対に勝ちたいと思っているはずです。メンタル面さえあれば、日本も韓国とは互角以上、技術面とかで言えば勝ってる選手もいましたよ。」
リアル 「トライアウトを受けにアメリカに行ったそうですね。」
中川 「急な話だったので、体作りをあまりできてない状態で渡米してしまいました。2月の寒い時期にNYに行きました。ご飯とかは自炊で大変でしたよ。トライアウト以外でもストリートとかでやったりして楽しかったです。アメリカ人は僕たちのことはヤオ、ヤオ(中国人NBA選手ののヤオ・ミン選手)言うんですよ。日本人って言っても中国人と思ってそう言うんです。僕たちに負ける事は彼らにとっては考えられない事で必死になってお互いやるんですけど、僕たちが勝ったりして。気分良かったですよ。トライアウトは正直、万全な状態では望めませんでした。だから万全で望みたかったです。言ってみたら、アメリカ人ばっかりで、練習してなかったから申し訳ないって部分もありました。3ポイントとか全部入ってたら絶対に、(向こうの)眼にとまってたと思うし、コートの上で(日本と)同じプレーする事は全然できます。ただ思うのは言葉の壁は大きいと思います。コミュニケーションがとれないと向こうでバスケする資格ない位に。日本の英会話教室では覚えられませんよ。試合中にボールが欲しい時に「プリーズ、ボール」なんていう奴なんていませんからね。」
リアル 「もう一度受けてみたいと言う気は?」
中川 「向こうではバスケットをやる場所が確保されてないと下手になってしまうだけのような気がします。アメリカではちゃんとバスケできるようなとこを確保してくれる代理人の存在が欲しいですね。海外でやるのは夢なんで、もしバスケでお金稼げたら最高です。」
リアル 「JBLとか日本のバスケに思う事は?」
中川 「日本バスケットボール界がもっとお金を集められるような、考え方にして欲しいです。もっとお客さんが喜ぶような事しないとダメだと思います。格好からも入って良いような部分もあると思います。そうしないとお客さんは喜ばないし。あとなんだんだかんだ言ってオリンピックとか出ないとダメですね。メジャーなスポーツにならないと。もっと頭をやわらかくして、魅せるバスケットとかもどんどん取り入れてくべきだと思います。」
リアル 「大学バスケの盛り上がらない事については?」
中川 「関東だけでやってる感じがするんですかね。みんなが見れないからじゃないですか?全国的に。それぞれの地方の大学がやるじゃないですか。システム的な問題だと思います。インカレと言う大会が一回しかないからじゃないですか。高校だと、インターハイ、国体、ウインターカップと大会がばんばんあるじゃないですか。大学はインカレだけだから。大学界では関東で優勝したらそこで全国一みたいな。他の地方の人からすれば全然わからないし。俺も(地元の)山口にいる時は大学のことは全然わかりませんでしたし。たとえばインカレが全国の色々な所でやったりすればいいんじゃないですか。あと高校バスケより大学のほうが大人のバスケをしちゃってると言うところもあると思います。」
リアル 「そういう現状はどう思う?」
中川 「もし日本にしっかりとしたプロリーグがあれば選手はそれぞれ、(バスケで)食っていこうとするじゃないですか。だからガチンコやるじゃないですか。やったらやっただけ見返りがあるじゃないですか。」
リアル 「将来A代表でやってみたいですか?」
中川 「そうですね大学以降の進路で決まってくるんじゃないですか。やってみたい気持ちはあります。とりあえずは大学でめいいっぱいやるだけです。」
リアル 「ずっと双子のお兄さんとバスケットを続けてきてるわけですけど、兄さんの存在はどんな存在?。」
中川 「うーん常に自分が好き勝手やるのに対して、なんだかんだ心配してくれていますかね。あんまり兄ちゃんと言う意識はないですけど、やってる事は兄ちゃんてかんじですかね。優しいんですよ。バスケをやる上では二人でやった方が楽しいし。小学校5年まで手を繋いで学校行ってましたから(笑)異常に仲が良いんですよ。二人でいる事に全然抵抗がないんですよ。よく恥ずかしがったりとががあると思うんですけど、一番気の会う友達みたいな感じです。」
リアル 「自分の理想のプレースタイルは何ですか?」
中川 「ドリブルから抜いていくプレーですか。もらって打つじゃなくて自分で切り開かないと。国内でそういったプレーが通用しても国際試合では絶対通用しないです。」
リアル 「最後に将来の日本のバスケはどうあって欲しいですか?」
中川 「一人一人のプレイヤーがどんどん点取るようになって欲しいです。技術力は上がってきてると思うんですよ。体力とかシュート力はどうかわからないですけど、確実に上手くなってきてると思うんで。もっと難しいプレーにどんどん挑戦していくプレーヤーがたくさん出て来て欲しいです。」
リアル 「ありがとうございました。」
中川 「ありがとうございました。」

Fin

好きな食べ物は
すし、焼肉、ふぐ(下関の)
お酒は好きですか
大好き(居酒屋でバイト経験有り)
好きな音楽は
ヒップホップ
趣味は
ボールハンドリング
好きな女性のタイプは
きれい系よりかわいい系の人
好きなテレビ番組は
トリビアの泉
好きな漫画
バキ
一番の宝物
兄弟
座右の銘
「かっこよく」
携帯の着メロ
常にバイブ
今一番欲しいもの
原付
自分の長所と短所
長所:人を笑わす事 短所:メンタル面の弱さ
自分を動物にたとえると
猿。
願い事がひとつかなうとしたら
日本のバスケをもっとしっかりして欲しい。
得意な料理は
ハンバーグ
明日がこの世のおわりだったら。
暴れる
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