#3HITORIGOTO

神様と呼ばれた一人の人間は「バスケットボールが私を作ってくれた。」と言い残し、
2003年4月18日、バスケットボールプレイヤーとしての三度目の引退を迎えた。
しかし、私は「彼がバスケットボールを作った」と表現した方が当てはまる気がする。
それはアメリカに限らず、日本においても他ではない。
1992年、ジョーダン率いるアメリカ代表チーム、通称「ドリームチーム」が出場したバルセロナオリンピック以来、日本でのバスケットボール人気はバスケット漫画の効果と相成って急上昇した。

 

ジョーダンの人気は類まれなるバスケットボールの能力、万人に愛される人間性、カリスマ性、哲学、思想、笑顔など、その要素はあらゆる所にある。
私が中学の頃など、舌をだしてプレー(ジョーダンの有名なクセ)する者、ダブルクラッチとは到底呼べそうにもないシュートをするもの。そして彼のシューズ「AIR・JORDAN」を履く者と学校生活の中にジョーダンの存在が確かにあった。
何年か前、アメリカで行われた「あなたが尊敬する人は誰か」と言うアンケートでは、なんとジョーダンは『父親』と言う答えを押さえて一位に輝いたのだ。
これを見て分るように、バスケットの枠を超えてジョーダンは人々に愛された。
その人気は、黒人初のアメリカ大統領は彼なのではとささやかれたほどだった。

 

野球の神様、ペーブルース。サッカーの神様、ペレ。
いずれの選手も現役を退いてから長い時が経ち、彼らは伝説化されている。
現代を生きる私達は、ジョーダンが『生きた』時代を共有できた事が、なんと幸せなことか。

 

そして忘れてはいけない事は、彼が1人の人間であると言うこと。
喜び、不安、悩み、怒り、悲しみを抱える私達と同じ存在であることは確かだ。
神様だからとか、ジョーダンだからだとか、その類の言葉は私は好きではない。
現代バスケットボールの礎を築いた1人の人間に最大限の感謝をここに贈りたい。
そして彼の足跡を通して、今一度バスケットボールを見つめなおしたい。

 

ジョーダン、二度目の引退の時、元サンズのケビン・ジョンソンは「これからは辞書のバスケットボールの欄に、マイケルの挿絵がないとね。」と言ったのを憶えている。
それが現実となる日もそう遠くないかもしれない。

 

Thanks mike.

 

fin

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